すみませんとありがとう
すみません
と
ありがとう
自分の中で明確に線引きして、
意識しながら使っていますか?
三種類の意味の「すみません」
私たちはシチュエーションに応じて「謝罪」「感謝」「依頼」(呼びかけ)という三種類の意味の「すみません」を使い分けています。この三種類の意味を明確にするために、まず「すみません」という言葉の語源を考えてみたいと思います。
「すみません」という言葉を解体すると、「すみ」「ませ」「ん」という三つに分解できます。「すみ」は、動詞「済む」の連用形、「ませ」は丁寧語の助動詞「ます」の未然形、「ん」はこれらを打ち消す助動詞「ぬ」の変化形の語です。
「済む」には「物事が完了する」「仕事が終了する」という意味があります。しかし、「済む」の同源に「澄む」というものがあり、これは「心配や邪念がなく、心がすっきりする」という意味を持つようです。この二つの意味を合わせると、「すみません」は、仕事を終了させることができなかったり、約束事を守れなかったとき、申し訳なくて「自分の気持ちがおさまらない」という「謝罪」の意味になります。これが三種類のうちの第一の意味です。これは英語で「I am sorry.」と表現しても問題ないように思います。
そして、第二の意味は、「感謝」の意味です。これは、相手から何かを頂いたときや、何かをしていただいたとき、その有り難さに対して申し訳ないことに何もお返しができず、「自分の気持ちがおさまらない」という深い「感謝」の意味になります。これを英語にすると、「Thank you.」となります。
さらに第三の「依頼」(呼びかけ)の意味は、「謝罪」と「感謝」の意味も幾分か含んでいます。よく考えてみると、私たちが相手に何かを依頼するとき、それは相手に何かしらの負担をかけることになるのです。私たちはそれを無意識にも認識し、そこから申し訳ないという「謝罪」と「感謝」の思いが心に生じ、「すみません」という言葉を使うのです。
また、前を歩いている人を呼び止めるときでも、深く考えてみると、その人の行為を中断させ、こちらに振り向かせるという負担をかけていることになります。
ですから、「(邪魔して)すみません」と言って声をかけるのです。これは「Excuse me.」という英語で表現できるでしょう。
「すみません」という日本語が示す3つの意味 | アルファポリス | 東洋経済オンライン https://toyokeizai.net/articles/-/140791?page=2
「ありがとう」は相手も幸せにする
他人から何かしてもらったとき、私たちは自然に「ありがとう」と言います。
他人からの気遣いに対する感謝の言葉です。
「この世で最も不幸な人は感謝の心のない人である」
と言われます。
何をしてもらっても、当たり前と思い、感謝の心がなければ、不平不満ばかり出て、幸せを実感することはできません。
感謝できる人が幸せなのであり、その感謝を「ありがとう」という言葉で表すと、相手も「喜んでもらえてよかった」とうれしくなります。
これを仏教では「自利利他(じりりた)」と言います。自利とは自分の幸せ、利他とは他人の幸せ。
自分の幸せがそのまま他人の幸せになり、他人の幸せがそのまま自分の幸せになるということです。「ありがとう」という5字は、不思議な働きがあります。
「ありがとう」の語源は仏教にある?|「ありがとう」は仏教の「有り難し」から | 1から分かる親鸞聖人と浄土真宗
https://1kara.tulip-k.jp/buddhism/2016111050.html
すみません
と
ありがとう
毎日の自分をつくりだす言葉たち。